タッペロ・メルロ・ドメニコ
白ブドウ“エルバルーチェ”のプレミアムワイン
イタリアの銘醸地ピエモンテ州と言えば、赤ワインではバローロやバルバレスコ、そして白ワインではガヴィがその名を広く知られていますが、カナヴェーゼ地方で造られるエルバルーチェも非常に歴史が古く、ローマ時代以前のサラッシ人がワイン造りを始めたと言われています。トリノの北に位置するカルーゾはこのカナヴェーゼ地方にあり、エルバルーチェ・ディ・カルーゾはイタリアワインの最高格付DOCGに認定されています。
ドメニコ・タッペロ・メルロ氏は先祖代々ブドウ農園を営んできた家系である一方で、IT業界に魅力を感じソフトウェア会社を立ち上げました。その経験の後、父からブドウ農園を引き継ぎ、ワイナリーとしての新たな挑戦を始めました。一からブドウを植え直し、環境に優しい栽培方法でオーガニックを実践しています。
この地域の土地は「モレーン」と呼ばれる、かつてアルプス山脈から氷河が運んできた土壌です。ミネラル豊富な地質ですが、草木が堆積してきた肥沃な土壌ではないため、痩せた土地でもあります。エルバルーチェはこの地域だけの土着品種で、土壌の個性を反映し、はっきりとしたミネラルが感じられます。ドメニコ氏はワインを通じてカナヴェーゼのユニークな土地を知ってもらいたいという想いを込めて、エルベルーチェのワインを造っています。
僅か3haに満たない小規模な生産者であるにも関わらず、各協会や大学で講義を行い、自身の実践する醸造や栽培方法の普及と共に、エルバルーチェの認知度と価値を高める活動をオーナー自ら積極的に行っています。