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Report ワイン厨房たかはしコラボディナー

2/9(日)ワイン厨房たかはしさんにて、北イタリア縛りコラボディナー開催しました。
予定より人数増やしての満席御礼!
微泡1白1赤3で、調整に調整を重ねたラインナップと料理の数々。
ワインやその生産者のご紹介だけでなく、アッビナメント(≒ペアリング)の根拠やそのための工夫、魚の生臭さとワインの関係や料理の要素とワインの要素のつなぎ方、提供温度や抜栓のタイミングなどなど、ご自宅でも日々のワインライフの中で実践していただきたく、お話しさせていただきました。
いろんな無茶振りに嫌な顔せずむしろノリノリで見事に応えて下さった高橋さんやスタッフの皆様、そしてとてもとても寒い中お集まり下さいましたご来場の皆様、誠にありがとうございました。
お料理&ワインの解説は各写真にて。
料理写真をばっちり綺麗に撮って下さったT様、ありがとうございました!


右からスタート。
<マルケーゼ・ルカ・スピノーラ>マルケーゼ・コル・フォンドSA
<テヌータ・モゾーレ>タイ ヴェネト・オリエンターレ2018
<カンティーネ・ディ・オーラ>アルト・アディジェ ラグレイン2016
<テヌータ・ロッカ>ネッビオーロ・ダルバ2017
<テヌータ・ロッカ>バローロ2013


牡蠣の低温調理 メロゴールドのジュレ
& マルケーゼ・コル・フォンドSA
メロゴールドはグレープフルーツと文旦のあいのこ。シェフの出身地岩手より直送のぷりぷりな牡蠣が美味しい季節。生牡蠣より、半生くらいにしてワインに合わせやすく。レモンを搾るのではなく、酸味のあるメロゴールドをジュレにして臭み消し。
合わせたワインはガヴィの生産者によるコルテーゼ100%の無濾過濁り微発泡。米麹のような香りや酵母の旨味は、まるで日本酒。下手したら大事故の牡蠣の強い風味とも相性ばっちし!後味はやはりガヴィなので、締まりのある余韻で、柑橘と文句無しのリンク。
澱の効果で臭みが立たないので(理屈は省略)、低温調理で染み出した牡蠣汁をたっぷりかけてさらに海味を強めてもらいました。


ワカサギのカルピオーネ 金柑添え
& タイ ヴェネト・オリエンターレ2018
カルピオーネはいわゆる南蛮漬けですが、北イタリアのガルダ湖周辺がルーツだそうです。ヴェネトではイワシを使ったサルデ・イン・サオールが有名ですが、これは正直普通の白で合わせるには向きません、生臭くなります。本来のレシピに戻り淡水魚で、柑橘の要素として金柑を一緒にすることで白ワインに合いやすくなります。
タイは隣の州ではフリウラーノと呼ばれる品種。ヴェネトの海近くかつ洪水に見舞われてきた地域のため、海と山両方のミネラルを感じる仕上がり。そして杏のような、濃い味の黄色いフルーツ感があります。なので淡水魚、なので金柑!あといろいろ細かく調整してもらってますが割愛。


蝦夷鹿のロースト ゴボウのピューレ
& アルト・アディジェ ラグレイン2016
ローストした塊肉はこの時期のご馳走。蝦夷鹿も入ってくる季節です。北のワインには概して「土っぽさ」があるので、付け合わせはゴボウのピューレとチップで土っぽい香りのもので統一。
合わせるラグレインは濃厚なベリーの果実味を持ち、木樽由来のチョコレートのニュアンス。反してタンニンは控えめなので赤身肉と抜群の相性。敢えて肉にはソースをかけず、ラグレインにその役割をさせるという応用編。全てのパーツが合わさった時、完成するわけです。


キノコのリゾット 焦がしチーズとトリュフの香り
& ネッビオーロ・ダルバ2017
キノコのリゾットに冷凍のブルーベリーを少しだけ入れるという、米山がベルガモで感銘を受けた組み合わせを高橋さんが再現してくれました!トリュフとネッビオーロはもちろんピエモンテ州同士合わせの鉄板。透き通る色合いに反して強い渋味のお手本的ネッビオーロにさらに寄せるため、苦味≒焦げを足したいという要求に対し「振りかけた粉チーズを炙る」がどハマり!


牛頰肉の赤ワイン煮込み カカオ風味
& バローロ2013
これはワインが目玉として先に決まってたため笑、完全に料理を合わせに行ってもらいました。
やはり煮込みでしょう!ということで、ブラザートともまた違う高橋さんスタイル。カカオを足すことで、先程同様、苦味と渋味のリンクという演出。
大樽熟成でクラシックなバローロは、抜栓してすぐはガチガチなため、2日前抜栓。しかし提供時もそれをまったく感じさせない強靭さ。空気と触れ温度が上がるにつれ、甘味が増し角が取れ、長い長い余韻を楽しめます。
身も心もほっかほかなフィナーレということで。

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