カーサヌオーヴァ・デッレ・チェルバイエ
生産量があまりに少なく入手困難なブルネッロ
トスカーナ州はキアンティに代表されるようにイタリアでも屈指のワインの銘醸地として知られていますが、その中でも最高峰と言えるのが、モンタルチーノ村で造られるブルネッロです。
ブルネッロはワイン名であり、品種名でもあります。サンジョヴェーゼ・グロッソとも言い、キアンティ等に使われるサンジョヴェーゼよりも粒が大きく(=「グロッソ」)、香りが強い特別なエリート品種です。
チェルバイエはブルネッロをメインに赤ワインだけを造っている、小規模な生産者。
わずか15ヘクタールの敷地のうち、ブドウが作付けされているのは10ヘクタール。他はオリーブ畑と森が広がります。
カーサヌオーヴァは「新しい家」、チェルバイエは「鹿」が語源です。
モンタルチーノ村はトスカーナ州の中でも山奥に位置し、畑には文字通り鹿が頻繁に顔を出します。
この生産者はモンタルチーノの北部に位置しており、パワフルな味わいに仕上がる南部と対照的に、透明感がありエレガントなワインが生み出されています。
オーナーのアレッサンドロ氏はその特徴を引き出すため、モダンな小樽(225ℓ)は使わず、2500ℓ以上の伝統的大樽で熟成させます。
樽のロースト香が付き過ぎず、色合いも透明度が保たれるため、ブルネッロ本来の生命力と旨味にあふれたワインになります。